「視座を高めるべき」と聞くことは多いと思います。その視座の高め方としてシンプルだけど強力な方法を紹介します。
優秀な先輩から学んだこと
私は新卒で大企業に就職しました。3年目くらいの年次の際に担当していた業務で、社内の他部門で優秀な方とプロジェクトでご一緒することがありました。誰もが優秀だと評価する方で、恐れられている存在でした。
あるイベントで一緒に海外出張に行くことがありました。その日の仕事を終え、夕食時にカジュアルに話す機会がありました。私はその方の仕事ぶりを尊敬しており、仕事に対する考え方などを盗みたいと思っていました。そこでその方に「仕事において大切にしていること」を聞いたことを聞いてみました。すると、その答えは以下のようなものでした。
「常に自分の2つ上の役職の人になりきって考えること。どんな会議でも部長や役員になったつもりで考え、発言する。業務においても、上の人の視点を客観的に持ち、考え、行動すること。これが最も重要で若い頃から俺はひたすら実践してきた。」
常に高い視座で仕事に向き合い続けてきたからこそ、誰もが優秀と認める存在になったのだと心から納得ができた話でした。実際にプロジェクトにおいても、その方の領域だけではなく、他の部署やそのブランド、ひいては会社としてどうなのかという視点で常に意見を発信していたのが印象的でした。
その方はその後、大企業の中で最年少で執行役員になりました。
2つ上のレイヤーで考えること
2階層上の視点で考えるということは、あなたが役職のないメンバーであれば、直属の上司のさらに一つ上の上司ならどう考えるかを考えることです。直属の上司なら普段フィードバックをもらったり、指示や判断を直接見る機会も多いので、まだ考えやすいかもしれません。しかしその一つ上の視点が重要なのです。
1階層上であれば自らが属する組織のリーダーとしての観点で見ることができます。もちろんこのチームとしての視点は重要です。
2階層上となるとその上司は、自分のチームだけではなく、他のチームも担当しているはずです。組織をまたいで全体最適の観点が生まれます。また、自分ー上司の関係性を高次の視点から見るのでメタ的に認知することができます。一つ上の上司を評価する視点が身につき、指導や方針などを客観的に捉え、リーダーシップや戦略戦術などを身につけることが容易になります。
2つ上のレイヤーで考え続ける継続性が重要
2つも上の視点を習得することはもちろん困難なことです。一朝一夕で身に付くわけがありません。
自己成長にあたってこの視点を常に持ち続けることが大切なのです。企画を考える時、レポートを書く時、会議に出席する時、共有された情報を確認する時、など常に2つ上のレイヤーで考える癖をつけることが重要です。また自分で考えたことと、実際にその上司の発言や行動の差分を把握し分析し自らの観点が正しかったのか評価することも大事です。つまりPDCAサイクルを回し続け、2つ上の視点を磨き続けるべきなのです。
本を読んで学ぼう
経営者の視点やリーダーシップについて、考えるだけではなく、書籍を読んで学ぶことで知識や考え方を広げ、深めることができます。
以下の経営学やリーダーシップに関する本を読んでみてはいかがですか?
コメント